不安や息苦しさ、喉の違和感に効果がある5つの漢方を紹介

漢方薬のパッケージを見ていると同じような効能が書いてあってどれが良いのか迷うことってありませんか?
不安などからくる息苦しさや喉の違和感にはどんな漢方薬があるか、よく言われる5つを選んで見比べてみました。
漢方薬には副作用がないと言われていますが多少はあります。別の薬を飲んでいる時は医師や薬剤師に相談しましょう。また、アレルギーを持っている方は入っている生薬に注意が必要です。
漢方薬を処方している病院や漢方薬局で症状や状態を診てもらって選んでもらうのが一番良いでしょう。
5つの漢方薬の特徴
私も喉を押されているような息苦しさを感じるようになってから半夏厚朴湯を1週間くらい試してみましたがあまり変化はありませんでした。効いたという話しもあるので服用期間が短かったのか私には合わなかったのかもしれません。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
どんな人に良い?
・不安や不眠がある。
・喉の異物感、違和感がある。
・咳が出る、呼吸がしづらい。
・めまいがする。
・食欲不振、吐き気がある。
・妊娠時のつわり。(妊娠中の方は医師や薬剤師に相談の上、服用してください)
気管支炎、気管支喘息、胃炎に使用されることがある。
喉の異物感や違和感がある時に処方される事が多いのが半夏厚朴湯です。気管支炎や気管支喘息にも使用される事から咳を鎮める生薬が使用されています。
副作用:発疹、かゆみなどが現れることがある。
柴朴湯(さいぼくとう)
どんな人に良い?
・不安や不眠がある。
・喉の異物感、違和感がある。
・咳が出る、呼吸がしづらい。
・めまいがする
・食欲不振、吐き気がある。
小柴胡湯(しょうさいことう)と半夏厚朴湯を合わせたものなので同じ生薬が使用されています。半夏厚朴湯より炎症を抑える・解熱効果が多そうなイメージです。アレルギー体質改善にも使用されます。
副作用:小柴胡湯の副作用でまれに黄疸や間質性肺炎が現れることがある。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
どんな人に良い?
・不安や不眠がある。
・動悸がする。
・食欲不振。
小柴胡湯に鎮静効果がプラスされたイメージ。パセドウ病、てんかん、自律神経失調症に使用されることがある。
副作用:過敏症、発疹、かゆみ、下痢などが現れることがある。
加味帰脾湯(かみきひとう)
どんな人に良い?
・虚弱体質。
・貧血など血の巡りが悪い。
・不安や不眠がある。
・生理不順や生理痛などがある。
・更年期障害。
血の流れをよくする効果がある生薬が使用されているので生理トラブルがある女性に向いています。
副作用:発疹、かゆみ、手のこわばり、血圧上昇、頭痛などが現れることがある。
甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)
どんな人に良い?
・神経質
・気分がコロコロ変わる。
・あくびがよく出る
・不安や不眠がある。
他の4つより使われている生薬が少ないので喉の違和感などの効果は少ないかもしれません。小麦が使用されていますのでアレルギーの方は注意が必要です。
副作用:むくみ、手のこわばり、血圧の上昇などが現れることがある。
使われてる生薬に違いがあるのか?
メーカーによって成分量が異なります。添加物などが追加される場合もあります。また作用も抜粋ですのでここに書いてあるものだけに限りません。漢方の専門薬局などで煎じ薬を購入する場合は生薬を自分の症状に合わせて調合してもらえたりします。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
半夏(はんげ):痰を取る、嘔吐を鎮める、鎮静。
茯苓(ぶくりょう):鎮静、利尿作用。めまいに使われる。
厚朴(こうぼく):咳を鎮める。整腸、消化作用。胸腹部の圧迫感、膨満感に使われる。
蘇葉(そよう)/紫蘇葉(しそよう):解熱、鎮痛、咳を鎮める。喘息、気管支炎などに使われる。
生姜(しょうきょう):胃腸を整える、新陳代謝を促進。
柴朴湯(さいぼくとう)
柴胡(さいこ):解熱、鎮痛。
黄芩(おうごん):解熱、炎症を取る、胃液の分泌を抑える。
大棗(たいそう):鎮静、緩和、利尿作用。
人参(にんじん):疲労回復、鎮静、胃や心臓の機能を回復する。
甘草(かんぞう):抗菌作用、咳を鎮める、痰を取る。
↑小柴胡湯と同じ/↓半夏厚朴湯と同じ
半夏(はんげ):痰を取る、嘔吐を鎮める、鎮静。
厚朴(こうぼく):咳を鎮める。整腸、消化作用。胸腹部の圧迫感、膨満感に使われる。
茯苓(ぶくりょう):鎮静、利尿作用。めまいに使われる。
蘇葉(そよう)/紫蘇葉(しそよう):解熱、鎮痛、咳を鎮める。喘息、気管支炎などに使われる。
生姜(しょうきょう):胃腸を整える、新陳代謝を促進。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
柴胡(さいこ):解熱、鎮痛。
黄芩(おうごん) :解熱、炎症を取る、胃液の分泌を抑える。
大棗(たいそう):鎮静、緩和、利尿作用。
人参(にんじん):疲労回復、鎮静、胃や心臓の機能を回復する。
半夏(はんげ):痰を取る、嘔吐を鎮める、鎮静。
茯苓(ぶくりょう):鎮静、利尿作用。めまいに使われる。
桂皮(けいひ):発汗、解熱、鎮痛。腸内ガス(おなら)を排出させる。
竜骨(りゅうこつ):鎮静、精神不安、不眠。
牡蛎(ぼれい):鎮静、精神不安、不眠、寝汗、利尿作用。
大黄(だいおう):胃腸を整える。便秘による腹痛に使われる。
生姜(しょうきょう):胃腸を整える、新陳代謝を促進。
加味帰脾湯(かみきひとう)
人参(にんじん):疲労回復、鎮静、胃や心臓の機能を回復する。
白朮(びゃくじゅつ):胃腸を整える、利尿作用。
茯苓(ぶくりょう):鎮静、利尿作用。めまいに使われる。
酸棗仁(さんそうにん):鎮静、鎮痛。
竜眼肉(りゅうがんにく):鎮静、滋養強壮。
黄耆(おうぎ):利尿作用、血圧降下作用。
当帰(とうき):血の流れをよくする。鎮静、鎮痛。
遠志(おんじ):痰を取る、鎮静。
柴胡(さいこ):解熱、鎮痛。
山梔子(さんしし):鎮静、解熱、止血。炎症を取る。胃液の分泌を抑える。
甘草(かんぞう):抗菌作用、咳を鎮める、痰を取る。
木香(もっこう):気管拡張作用。胃腸を整える。
大棗(たいそう):鎮静、緩和、利尿作用。
生姜(しょうきょう):胃腸を整える、新陳代謝を促進。
牡丹皮(ぼたんぴ):鎮静、鎮痛。血の流れをよくする。
甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)
甘草(かんぞう):抗菌作用、咳を鎮める、痰を取る。
小麦(ショウバク):除熱、渇きを止める。ノイローゼ、躁鬱病に使われる。
大棗(たいそう):鎮静、緩和、利尿作用。
まとめ
半夏厚朴湯、柴朴湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、加味帰脾湯、甘麦大棗湯の5つの漢方薬について調べてみました。どれも気持ちを落ち着かせる作用がある生薬が入っていてストレスからくる症状にはいいのかなと思いました。
同じ生薬が使用されていたりして勉強になりました!
漢方はじっくり体質改善すると言うイメージです。即効性はないかもしれませんがその代わりしっかり改善できたらいいですね。