妊娠中から産後の心の状況や息苦しさについて
この記事では妊娠中から産後に起こる息苦しさについてお話しします。

妊娠初期、中期、後期、産後とそれぞれ人によって感じ方が変わってくるのですがよくあることですよという感じで安心していただきたいと思います。
全体を通してですが無理をしないように、焦らずゆっくり過ごしてもらえればと思います。
妊娠、出産は変化することが多い
今、体感している人はわかるかと思いますが体や生活環境や気持ちの変化がたくさんあると思います。まずはホルモンバランスの変化。
女性ホルモンと言われている「エストロゲン」と「プロゲステロン」という二つのホルモンがあります。妊娠していない時は妊娠の準備として生理→排卵→生理とだいたい28日周期で分泌量が増減を繰り返してきました。
それが妊娠すると出る「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンの影響で両方とも徐々に増え、妊娠40週あたりをピークに分娩が終わると減少していきます。赤ちゃんを無事産むために働いてくれています。
妊娠5ヶ月目くらいからはホルモンバランスが安定してくるので少し落ち着いてくるかと思います。
ホルモンのバランスが変化するとともに自律神経のバランスも影響を受けてしまって体調に変化が出てきます。
ホルモンバランスだけでなく会社を休職、退職したりして生活環境が変わったり、気持ちの変化も自律神経に影響をあたえることも。
時期別の心と体の変化
時期によって状況が変わってきます。
妊娠初期(1~4ヶ月:0~15週)
この頃に喉の違和感や異物感、息苦しさを感じるのは不安や不眠からかもしれません。特にホルモンバランスの影響を受けやすいのがこの頃です。不安やイライラ、眠れないなどネガティブになってしまうのは女性ホルモンのせいだと思って深刻になりすぎないように。
眠れなくても疲れを感じていたら横になるだけでも大丈夫です。ゆっくり過ごしてみてくださいね。無理に眠ろうとしなくても大丈夫です。
自律神経のバランスの影響で脳にまわる血液が不足してめまいや立ちくらみが起こることもあります。無理をしない程度に少しは体を動かすなど血流をよくするとよいでしょう。
つわりなどもある時期で大変だと思います。大事な時期なので運動というよりかは、ちょっと動く程度で。
疲れやすくなったと感じることも増えてきます。疲労を感じたら休憩してください。今までは出来たからと休まず行動してしまうのではなく、この時期だけでもと体の声を聞いて無理をしないでくださいね。
妊娠中期(5~7ヶ月:16~27週)
この頃からホルモンの急激な変化は落ち着いてきます。この頃にめまい、立ちくらみ、息苦しさを感じる場合は貧血の場合もあるかもしれません。
また、お腹が大きくなっていったりして体の変化や思い通りに動けないなどのストレスが出てくるかもしれません。
この時期の疲れは体力面が影響していることもあるので筋力を保つためにも適度な家事や運動はしたほうがよいですが、無理は禁物。
妊娠後期(8~10ヶ月:28~40週)
このころは子宮がみぞおちあたりまで上がってくるので、心臓や肺が圧迫されて動悸や息苦しさを感じてしまいます。10ヶ月ごろになって下に降りてくるとマシになると言われていますので体勢を変えるなどして乗り切ってください。
お産や育児への不安も出てくるかもしれません。特に初めてだったらホルモンとか関係なくても不安ですよね。妊娠中は誰でも急に不安になったり悲しくなったり自分でもわからない感じで感情が変化することもあります。
できれば、おおらかな気持ちでゆったりと「その時になったら考えればいいか。なんとかなる」といった感じで過ごしてみてください。
産後
分娩が終わるとホルモンがまた急激に変化します。それプラス、体が回復していないのに赤ちゃんのお世話が始まります。ここでもなるべく無理をしないで自分と赤ちゃんのことを考えてください。
産後2、3日〜10日ごろはホルモンの変化で気持ちが落ち込んだり情緒不安定になりやすいです。一過性のものなのでホルモンバランスが落ち着いたら一緒に落ち着いてくるので安心してください。
旦那さんにはこうしてくれたら嬉しいということを言葉で伝えてみると協力しやすいかなと思います。
この頃はホルモンバランスや睡眠不足、ストレスなどで動悸や過呼吸になってしまう人も居るようです。周囲や産婦人科、育児相談などに相談して全部を完璧にしなくちゃなどは思わず、誰かにお願いできるところは任せるということも大切です。
マタニティブルー
気持ちが落ち込んだり、不安になったり、悲しくなったりいわゆるマタニティブルーですがホルモンのバランスが妊娠前のバランスに戻るまで約1年間くらいはいつ出てもおかしくないようです。
その人によって時期や感じる強さは変わってくるでしょう。なのであまり悲観しないでください。「ホルモンのバランスが変わってるんだな〜しかたないな〜」ってくらいの感じで。悲しくなったらダメだとか、自分を責めたりしないでくださいね。
産後うつ
産後うつはマタニティブルーとは違います。産後2週間〜1ヶ月ごろから情緒不安定になったり、不眠や無気力状態になってしまったりします。こちらも周りや専門家の協力が必要になってくるので産婦人科などで相談してみてください。
まとめ
時期それぞれのホルモンバランスや環境、体の状態などで息苦しくなったりしてしまうようです。全てにおいて、体の声を聞いて無理をしないということが大切ですね。
また、心配事があれば産婦人科などに相談すると安心です。忙しそうで話せそうに無ければ検診の時に心配事を簡単に箇条書きなどにしたメモを渡しておくのも良いかもしれません。
うつではなくても妊娠中は誰でも情緒不安定になることがあるということを旦那さんや周りの人にも伝えて、協力してもらえればよいですね。
時期によっては難しいかもしれませんがゆっくり眠る、散歩や気分転換をしてみたりママ向けの教室や講座に参加してみたり。ネットなどでもママ同士の情報交換など出来れば心強いかと思います。
サプリメントやアロマオイルは妊娠中は悪影響があるものもあるので十分注意してください。わからない時はサプリメントは医師に相談して、アロマオイルは使わないほうが無難です。
ニュースなどあまりネガティブなものを見ないというのもオススメです。スマホやパソコンよりも空だったりお花だったり自然なものを眺めるだけでも良いかもしれません。
